Webコンサルが教える資料作成のスピードと効果を劇的に高める方法

こんにちは、豊藏(@shotatykr)です。

普段はアイオイクス社にてWebコンサルタントをしています。

社会人をしていると「あの資料作って!」「こんな資料がほしい!」って言われる事ってたくさんありますよね。

ただ、実際作ってみると想像以上に時間がかかってしまったり、言いたいことがまとまらなかったり、いざ作ってみたら上司に「全然違う!」と言われた経験はありませんか?

私ももともと資料を作るのがとても苦手で、時間がかかる割に戻しが何度も発生して、いつも時間が足りなくなり非常に歯がゆい思いをしていました。

ただ、資料作成は「ある手順」に沿って進めると非常に無駄なく、効果的に作ることが出来ます。

そこで本日はこの記事にて「無駄なく、効果的な資料を作る方法」をシェアしたいと思います。

この記事を書いている私は某大手上場企業にて若手向けに資料作成の勉強会などを実施していたので、それなりにお役に立てる情報がシェア出来ると思います。

それでは、早速説明していきます。

目次

①資料は作る前の準備が8割

資料作成を依頼された時、まずPowerPointやExcelを開いてタイトルの作成から始める人は少なくないと思います。

しかし、それをグッとこらえてまずは以下の情報を整理しましょう。

資料を作る前に以下3つの問いに答えてください。

  • この資料を作る”目的”は何か?
  • この資料は”誰が”見るのか?
  • この資料を読んでもらい、”どんな行動”を起こしてほしいのか?

資料を作ることは目的ではなく、手段です。

言葉で伝えただけで話が進むなら、わざわざ資料に起こす必要はありません。

資料を作るにあたって、上記の3つを整理するのが出発点です。

例えば、もしあなたが上司に「この前の案件の詳細を1枚でまとめておいて欲しい」と言われたら、以下のような質問をしてみましょう。

例:
「1枚にまとめるという事は、何か報告などで活用するのでしょうか?」

→口頭で説明をすれば済むものの、あえて詳細を1枚にまとめるということは上司が別な第三者に説明をする可能性が高い。

「どんな会議に活用するのでしょうか?」
→社内用ならば、体裁はそこそこで良い?社外用であればデザインや文言、表記ゆれまでを考慮する必要がある?あの人がいるならば、こういうロジックで話を進めなければいけない?等

「この案件詳細に必要な情報は何でしょうか?」
→営業戦略を考えるならば関係者マップが必要。案件規模を説明するのであれば売上や原価が必要。第三者ベンダへ協力依頼をするなら今までの経緯や状況をまとめる必要がある。等

資料の目的は、究極「特定の誰かに行動を促すこと」です。

資料を作っていると、ついつい相手に「知ってほしい。」という自分目線で考えてしまいますが大切なのは「その目的」です。

この目的や行動がズレてしまうと自分にとってどんなに良い資料でも一瞬でゴミになります。

その為、この目的整理は非常に重要です。ここで8割が決まるといっても過言ではないかもしれません・・・

②伝えたいメッセージを整理する

資料の目的や必要な情報がわかったら、次に作るべきはメッセージラインです。

相手の前提や事前情報を踏まえて、何をどう話せば「相手に理解してもらえるか?」「自分は何を伝える必要があるのか?」を考え、メッセージを作成します。

例えば、もし仮に新しいシステム導入を上司に促したい場合、こんなスライドのイメージが必要です。

①現状はこうなっている。
(相手と認識をそろえる)
結果、課題となっている事象はこれ。
(課題を認識してもらう)
③この課題を解決するためには、こんな方法が考えられる。
(システム導入以外の方法や代替案を考慮している旨を伝える)
④その中で注目したのはこれ。
(何をしたいのか結論を伝える。)
⑤こんなメリットがあり、結果課題が解決出来る。
(システムを入れることが解決に結びつくことを相手に伝える)
⑥このシステムのデメリットと懸念はこれ。
(懸念は把握しており、熟慮した結果だと相手に伝える)
⑦費用はどれくらいだが、結果としてこれくらいの効果が出そう。

(コストを意識した上で、ROIまで配慮している姿勢を伝える)
⑧やるべきと思うが、どう思うか?決めるために必要な情報はどれか?
(導入したい場合、どうすれば実現可能かすりあわせる。その後の動きをイメージしてもらい、共感を生み出す。)

このように、資料を作成する前にメッセージの大枠や伝えたい内容を最初に整理しましょう。

その際、重要なのは「自分で資料にツッコミを入れること」です。

解決策は何なの?ほかに良い方法ないの?値段はいくらなの?

自分が相手の立場に立った時に、「どうやって意思決定をするのか?」を考えることが重要です。

その為、もし資料作成の依頼を受けているのならこの段階で一度相手に確認をしたほうが良いですね。

慣れていないと「え、そんな事求めてないけど?」「俺が欲しいのはこういうものなんだけど。」となります。

その為、この段階まで行ったら悩んでいる部分含めてさっさと共有しましょう。上司や依頼者も、ある程度のアウトプットイメージが出てきて初めて考えることが出来ます。

たとえ、ここで修正が起きたとしても「ここで修正できてよかった!」とポジティブな気持ちで捉えましょう、方向性のすりあわせをすることで、無駄のない作業が出来ます。

大体の流れが出来たら、実際に資料を作っていきます。

③メッセージを強化する為に必要な情報を集める

上記のようなストーリーラインを構築したら、そのメッセージの理由や根拠となる情報を集めましょう。

この段階にて初めてデータを集める事で、無駄なデータを集める時間を削減します。

必要なデータが定まっていない段階で色々と情報収集すると、「何の情報が必要なのか?」がわからずに、使いもしないデータばかり集めてしまいます。

この段階でもう1つ必要なのは「あ~確かに、これなら納得できる。」と自分で思えるかどうかを考えることです。

自分が納得できない内容を説明されたところで、相手に伝わるはずがありません。大事なのは「相手にどうやったら共感・納得してもらえるだろうか?」です。

理想は、上記のストーリーラインに納得の行くすべての根拠を揃えることですが、出せないデータや説明の出来ない内容のスライドは思い切って捨てちゃいましょう。

プレゼンテーションを想像し必要なスライド、不必要なスライドをこの段階にて調整していきます。

理想は、ある程度の情報が集まった段階で再度軽くレビューを入れると良いです。あなたの知らない情報や使えるデータを提供してもらえるかも。

ここも、時間をかけて一人で悩み続けるよりはさっさと出したほうが結果的に満足のいく資料になることが多いですね。

④体裁は絶対最後にいじる

ここが一番重要です。

体裁は絶対に”最後”にいじりましょう

体裁を触りたくなる気持ちはよくわかります。せっかく作るなら、ちょっとでも格好の良い資料を作りたいし、見てもらいたいですよね。

ただし、優先度は「資料のストーリー>資料の論理>資料の体裁」です。

資料の体裁を一生懸命整えたり、デザインに凝ったとしても、もしストーリーや論理が修正されてしまったらその体裁は全てやり直しになります。

もしも時間効率を意識するならば、誤字・脱字、フォント、色、図形の形などは、必ず最後にまとめて直しましょう。

加えて、社内の資料であれば体裁に必要以上に時間を使うのは勿体ないです。

前置きの言葉として「体裁はあまり整っていないですが、社内に早く展開したいと思いました。」って言えば許してもらえるはずです。

とはいえ「体裁をどうしてもこだわりたい・・」という方はPowerPointのスライドマスタ機能と、資料の形や色のマイルールをあらかじめ用意しましょう。(この話は長くなるのでまた別で話します。)

逆に、提案書など他社と比較や公式発表などの場合はコーポレートカラー、表記揺れ、主要語句の誤字脱字は死活問題です。

実際、「誤字があり、仕事の品質が低く見えた。」という理由でコンペに落ちるという事もあります。

そうなってしまっては元も子も無いので、「なぜ、だれに、どう行動してもらう為に資料を作るのか?」を最初にしっかりと揃えておく必要があるんですね。

まとめ

今だからこそ、上記のようなお話が出来てましたが、私は最初非常に資料を作るのが苦手でした。

前職のITコンサルタント時代。PowerPointである業務マニュアルを作る事をミッションに渡され、自分の中で色々試行錯誤して、「これならいけるだろ!」って自身満々でパワポを提出したんですね。

結果、ボコボコに言われて最終的に自分が作った資料は全修正されましたwせっかく長い時間をかけて作ったにも関わらず、

コンサルタントの新人時代は、上記でお話した手順に則って資料を作成し、フィードバックでボロクソにされるというのを何度も繰り返します。

ただ、この繰り返しによって少しずつ目的に合わせた資料や成果物を作成できるようになり、この繰り返しにて資料作成のスピードは上がっていきます。

どんな技術にも共通して言えることですが、人間は「他者のフィードバックや、自己否定の繰り返し」で少しずつ出来る範囲が増えていきます。

とはいえ、やっぱり考え方を知らないと効率的、効果的な資料の作り方は身につかない事もまた事実です。

ぜひこの記事が、明日からのあなたの資料作成ライフに役立つことを祈っています。

以上、豊藏(@shotatykr)でした!

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この記事を書いた人

Webコンサルティング事業部マネージャー
法政大学経営学部卒。エン・ジャパンでセールス経験後、社員数3名の会社にITコンサルタントとして入社し新規事業・業務効率化・ITインフラの導入プロジェクト等に従事。その間に個人でサイト運営を複数経験後アイオイクスに入社。アフィリエイト経験とコンサル経験を活かした、実務に落ちるプロジェクト設計力が強み。

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