コンテンツSEOで効果/成果が出ないのはなぜ?その理由と「Web集客につながるコンテンツづくり」を解説

Webの求人にSEO関連のものが多くなってきて、10年前よりSEOが一般化してきたなーと思う遠藤(@KouzaburouE)です。

SEOがWeb集客の施策として一般化してきたとともに、いわゆるコンテンツSEOに取り組む方が増え「SEOのための記事を作成したのに全然効果が出ない!成果もない!」と思う企業が増えたのではないかと感じています。

なぜそうなってしまうのか?どうしたら成果の出るWebコンテンツを作れるのか?について、まとめました。

目次

なぜSEOのためのコンテンツが埋もれるのか?

理由は「SEOのためのライティング技術が広く普及したから」です。

検索エンジンでの上位表示を狙うコンテンツでは検索回数の多いキーワード(いわゆるビッグキーワード)を皆狙います。

大きな流入母数が欲しいのは、どの企業も一緒です。

SEOのためのライティング技術とは、具体的に以下のようなことを指します。

  • 大まかな検索意図の調べ方
  • 関連するトピックの調べ方
  • 文章構成の方法

これらは、2015年あたりから普及していったと記憶しています。

「サジェストキーワードを見る」「知恵袋を見る」「共起語を調べる」などの施策で解決するため、WebライターさんがWebのみで簡単に調査でき、記事を量産しやすい方法です。

それから5年以上が経ち、これらの手法が多くの企業で導入され、どんぐりの背比べになっているのが現在です。

コンテンツSEOがうまくいく企業とうまく行かない企業の違いは?

いわゆる「ドメインの強さ」の差と「検索者の心に刺さる一次情報」です。

ドメインの強さは、以下と相関する傾向にあります。

  • リンクをどれくらい受けているか
  • 検索エンジンでそのサイト名(もしくは企業名)がどれくらい検索されているか
  • Web上でそのサイト名(もしくは企業名)がどれくらい言及されているか

また、最近のGoogleは権威性・信頼性・専門性を重視し、より信頼できるWebサイトを上位表示しようとしています。

結果的に、上場企業やCMを行っている有名な企業のドメインが強くなりやすい傾向があります。

そのようなドメインの強いサイトであれば、レッドオーシャン化した検索結果においても、コンテンツSEOの施策でも上位表示が期待できます。

そのため、強いドメインを持たない事業では、コモディティ化したいわゆるSEOコンテンツ”(例:「とは?」「メリット・デメリット」をWebで調べた内容で構成したような記事コンテンツ)施策で成果を上げることが難しい状態なのです。

一方で、”いわゆるSEOコンテンツ”ではない、検索ユーザーの「知りたい」の裏側にある、感情や心に刺さる独自の情報を提供しているコンテンツが、SNSでのシェアやリンク、その後の検索上でのユーザー行動により、上位表示される場合があります。

これらはどのように作ったら良いか?

また、作ったコンテンツが売上につながるようにするにはどうしたらよいか?

次にこれを解説します。

Webから顧客を生みたいなら「コアバリューを表現せよ」

抑えたいのは以下の3つです。いうなれば「Web全体でコアバリューを表現せよ」ということです。

①客観的に見た自社の特色を知る

一つとして同じ組織が存在しないことと同様に、企業・事業の特色も会社によってそれぞれです。

たとえば私の事業部は「SEOを軸としたWeb集客のコンサルティングサービス」が主ですが、SEOのコンサルティングサービスを提供する他の企業とは以下の点で異なります。

  • 2002年からSEOをやってきたSEO業界では老舗に属する
  • 10年以上SEOを啓蒙してきたSEO Japanや、いち早くヨガブームを捉えたYOGA ROOM/YOGA HACK等のメディアなどをもつ
  • 少数精鋭であり、一人あたりの案件数が8~10件と比較的少ない
  • 画一的なパッケージ商材やツールを売らない
  • 独立資本
  • リンクサービスを提供していた過去の償いをこめて企業の関係者様とユーザーに向き合うコンサルティングワーク

組織や企業の力は、今いる各個人が持つ力(例:SNSでの影響力、ファシリテーション力、情報構造化力、ツール構築力、クリエイティブ力など)の集合体だったりします。

それによって生まれた、競合となる企業とは違う「事業の色」が必ずあるはずです。

それは「サービスや商材を選ぶユーザー側から、どんな風に見えるか」でもあります。

  • 競合企業との比較
  • 顧客へのアンケート実施
  • Webアンケートなどから社会や市場の背景を調査

などを行い、事実ベースのデータを集めていくことで、”自社の置かれている立場やポジショニング”や”エンゲージメントの高いコミュニケーションのコンセプト”が見えてきます。

「これを検索行動の中で体験するとしたら、どんなキーワードで検索が始まるか?」を問うことで、検索ボリュームにとらわれない「注力すべきキーワード」が見えてくるでしょう。

②自社が持っているアセットを知る

先の特色とも似ていますが、現有の資産はなにがあるか?を確認します。

これは集客の施策やリード獲得におけるショートカットできるアイデア発掘の意味もあります。

  • これまで会社で取り組んできた、投資してきたコトはなにか?
  • 顧客は自社の何に価値を感じてくれているか?
  • コンテンツを届けるにあたり、使えるチャネルは何か?
  • 人や組織が独自にもつネットワークや知見はあるか?
  • 会社が仕組み化しているコトはなにか?

企業の中にいると、会社が持つ独自の資産(アセット)は意外に見えにくいものです。

企業が何に投資をしてきて、その結果何かあるのか?は、意外な突破口を見つけるきっかけになります。

会社が持つ独自の資産について理解することは「コンテンツのテーマ発掘」や「コンテンツのデリバリー問題」を解決し、副次的にサイト全体の強化にも繋がります。

個人的な所感ですが、様々なサイトを見ていると「業界や市場では一目おかれているのに、Webで表現できていないことで検索において実態より評価が低いサイト」がけっこうあるなーと感じています。

これは非常にもったいないことですよね。

③特色とアセットを活かせるインサイトを探す

①の特色と②のアセットを活かす方向で考え、「だれに」「どんなことを」「どんな接し方で」「どれくらいの頻度で」「どこで」伝えたいかを書き出すと、Web集客の方向性が見えてくるはずです。

”自社の置かれている立場やポジショニング”や”エンゲージメントの高いコミュニケーションのコンセプト”の視点から、いまあるアセットを通じて「自社が最も信頼されている理由」をWebで表現することです。

その表現方法は記事コンテンツ、動画コンテンツ、ダウンロード資料、あるいはSNSでのネットワーキングにあるかもしれません。

この考え方で施策していくと、Googleが評価する専門性・権威性・信頼性の方向性とも合致してますので、結果的にSEOに強いサイトになっていきます。 

例えば、「技術力の高い人材を多く抱えている」であれば、技術的なテーマの検索ワードはもちろんのこと、ランディング後のコンテンツとして「採用~教育のシステムを担当したキャリアの方が語るコンテンツ」を用意するのも良いでしょう。

「真心を込めた接し方」にあるのであれば、Q&Aコンテンツや皆のお悩みに答えるコンテンツも良いです。

どちらの場合でも、他のWebプラットフォームでも情報発信していくべきですし、そのためにはプロフィールの充実したSNSアカウントを用意したほうが信憑性があります。

SNSで共感・共鳴を得られれば、それがリンクとなりSEOへ寄与する形となります。

このように、自社のおかれているポジションから、価値のあるアセットを活用できれば自然リンクの獲得や、著者による信頼度の上昇により、サイト全体の強化に繋がります。

事業の強みをSEOの施策に活かした事例

具体的な事例として、以下のような取り組みを実施したケースもあります。

アイオイクスのSEOコンã‚...
事例:株式会社新朝プレス様 - アイオイクスのSEOコンサルティングサービã... 株式会社新朝プレス様が運営する求人サイトBecalの事例です。サイトへの流入数や掲載企業への応募数が少ないなどのèª...

このケースでは、以下を洗い出し、

  1. 自社の強み
  2. ユーザーのニーズ
  3. 社会・文化の展望
  4. 競合との差別化

以下のポイントを押さえ、事業の魅力を伝えるWebサイトへのリニューアルをご支援させていただきました。

  • 徹底した事業の特性・魅力の理解
  • 調査に基づく市場とユーザーの理解
  • ユーザーとのコミュニケーションをコンセプトに基づいて一貫した形に設計

決して簡単なプロセスではありませんが、企業の価値をユーザーに伝えるためには、そのプロジェクトに取り組む人々と共通の意思を持って進める必要があります。

コアバリューのコンテンツ化は体力がいるからスルメコンテンツにすべし

とはいっても、そんな重たい作業をコンテンツ作る度に何度もできません。

ですから、一つの企画をもとに「バッカじゃねぇの!!?」と思うくらい大きなボリュームのコンテンツを作り、SNSのサイズに合わせてマイクロコンテンツ化していくのがおすすめです。

例えば、記事コンテンツを中心とした場合、以下のような形で各プラットフォームで展開可能だと考えてます。

コンテンツ作りは非常に労力がいりますから、コンテンツ企画は上手に再利用して味が出なくなるまで噛む「スルメコンテンツ」にしていくと良いでしょう。

まとめ

特色やアセットを整理していくうちに、「自社のコアバリューを表現するなら検索エンジン主体の集客ではない」という結論が出ることもあるかもしれません。

それも重要な答えの一つです。

ただし、検索エンジンが他のプラットフォームと異なる魅力として、「能動的である」ことが挙げられます。

検索者は目的をもって行動している人だからです。なんとなくタイムラインを眺めている人にセールスするよりも、「あれが買いたい」「こんな自分になりたい」と思っている人にものを売るほうが容易です。

また、toCではそういった「なんとなく」からの瞬間的な購買やパルス消費と呼ばれる行動が見られますが、より合理性と費用対効果をシビアに求めるBtoB(企業間取引)の領域では、外注先の選定に検索エンジンを使い、「選ぶ理由」がある企業を事前に調査しています。

Web集客における検索エンジンの魅力は「質」であり、つい「量」を見がちなWebにおいては盲点になりやすい魅力かもしれません。

検索回数などにとらわれずに、リアル店舗と同様の一人ひとりに丁寧に接客するWeb集客を心がけたいですね。

また、そのようなWeb集客を実現する時に、知見やリソースが必要な場合には是非弊社にお声がけください。

今後もより有益なコンテンツ発信をしていきますので、Twitterもフォローいただけますと幸いです。

アイオイクスではSEOを軸としたWebコンサルティングサービスを提供しています。

いわゆるSEOの型に沿った施策ではなく、お客様の事業やWebサイトの構成を踏まえた最適な施策のご提案を重要視しています。SEOにお困りの際はぜひご相談ください。
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この記事を書いた人

美術大学卒業後、アイオイクス株式会社にWEBデザイナーとして入社。10年以上にわたり、数え切れない数のSEOプロジェクトに携わる。コンサルタントとして「事業理解に基づくWEBマーケティング」をモットーに、事業課題をWEBマーケティングの力で解決する支援を実施。

SEOだけでなく、戦略立案・CV改善・Youtube活用・ソーシャルツール活用など支援のカバー範囲は多岐にわたる。趣味は料理、絵を描くこと、サウナ。

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