今回はSearch Consoleシリーズで、「重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません」について説明します。
「これだけ見ても、何をどうしたらいいかわからない」とお客様からお問い合わせをいただくことも多いので、参考にしていただければ幸いです。
「重複コンテンツ」が発生している
このメッセージが出ているページは、他のコンテンツと「全く同じ」か「類似している」状態、つまり「重複コンテンツ」です。
重複コンテンツが発生している場合は、どのページが「正規ページ(インデックスさせたいページ)」なのかGoogleに伝える必要があり、これを「URLの正規化」といいます。
URLの正規化を行っていない場合、Googleが独自の判断でURLの正規化を行うことがあります。
その際に「非正規ページ(インデックスさせたくないページ)」になったページに対して、この「重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません」が表示されます。
このページには重複するページがあり、そのどのページも正規ページとして指定されていません。
Google ではこのページが正規ページではないと判断しています。
●引用元:インデックス カバレッジ レポート – Search Console ヘルプ
●参考記事:重複コンテンツがSEOに与える影響と対処方法
Search Consoleによる対処方法
まずGoogleがどのページを正規ページにしているのか確認するために、「URL検査」を行います。
調べたいページの横にある虫眼鏡のマークを選択するとURL検査ができます。
検査結果にある、「Google が選択した正規 URL」が正規ページと見なされているページになります。
「Google が選択した正規 URL」が正しい場合
Googleが選択したURLが正規ページとなるようにURLの正規化を行います。
Googleが推奨しているやり方は下記の4つです。
- rel=”canonical”を使用する
- canonical HTTP ヘッダーを使用する
- 301 リダイレクトを使用する
- sitemap.xmlを使用する
1.canonicalタグを使用する
「非正規ページ」と「正規ページ」を両方ユーザーに見せたい場合に使用します。
例えばリスティング広告を出稿していて、そのランディングページに、下記のような測定用のパラメーターを付けることがあります。
元々のページは下記のようにパラメーターが無いので、
この2つが重複コンテンツになってしまいます。
しかし、どちらもユーザーに見せる必要があるので「canonical」を使用します。
正規ページをパラメーター無しにする必要があるので、パラメーター無しのページに下記のようにマークアップし、
「非正規ページ(パラメータ有り)」から「正規ページ(パラメーター無し」にcanonicalを向けます。
2.canonical HTTP ヘッダーを使用する
PDFファイルのように、HTTPタグを記載できない場合に使用します。
たとえば、複数の URL で 1 つの PDF ファイルを表示する場合、重複した URL について次のような rel=”canonical” HTTP ヘッダーを返して、その PDF ファイルの正規 URL がどれであるかを Google に伝えることが可能です。
Link: <http://www.example.com/downloads/white-paper.pdf>; rel=”canonical”
重複した URL を統合する – Search Console ヘルプ
3.301 リダイレクトを使用する
canonicalは「非正規ページ」と「正規ページ」を両方ユーザーに見せたい場合に使用しますが、301リダイレクトは「正規ページ」のみユーザーに見せたい場合に使用します。
例えば「www有り(www.example.com)」と「www無し(example.com)」で、「www有り(www.example.com)」を正規ページにしたい場合です。
この場合は下記のように「非正規ページ(example.com)」から「正規ページ(www.example.com)」に301リダイレクトを向けます。
4.sitemap.xmlを使用する
sitemap.xmlとは下記のようなURLのリストで、正規ページをGoogleに伝えるために作成するものです。
しかし、先に紹介しました「canonical」や「301リダイレクト」よりGoogleに対するシグナルが弱いため、canonicalなどと併用することを推奨します。
rel=canonical マッピングに比べると、Googlebot に対するシグナルとしては効果が弱い
重複した URL を統合する – Search Console ヘルプ
●関連記事:Google Search Consoleで「sitemap.xmlのミス」を見つける方法
「Google が選択した正規 URL」が間違っている場合
正しい正規ページを指定する形で、先に挙げたやり方でURLの正規化を行います。
Googleがどのようにして正規URLを選択しているのか?
Googleのジョン・ミューラーは下記の6つを挙げています。
- リダイレクト
- rel=”canonical”
- sitemap.xml
- 内部リンク
- 外部リンク
- HTTPS
なぜ正規ページにしたいページがGoogleに選ばれないのか?
「重複しています。ユーザーにより、正規ページとして選択されていません」のメッセージが表示されているページは、そもそもURLの正規化をしていない状態なので、「1.リダイレクト」と「2.rel=”canonical”」が原因であることはありません。
また正規ページにしたいページには、通常 外部リンクが集まっており、またSSL化も行っているはずなので「5.外部リンク」と「6.HTTPS」も当てはまりづらいです。
そのため「3.sitemap.xml」と「4.内部リンク」が原因であることが多いです。
正規ページにしたいページがsitemap.xmlに記載されているか、また内部リンクが集まっているかを確認してみてください。
●参考記事:SEOに効果的な内部リンクの張り方
まとめ
「自分が正規ページにしたいページをGoogleが正規ページと認識してくれない」という相談をよく受けます。
人間関係と同じで、自分のことを理解してもらう前に、相手を理解しなければいけません。
そのため、まずはGoogleのことを理解することから始めましょう。
重複コンテンツについてもっと学びたいのであれば、「重複コンテンツがSEOに与える影響と対処方法」を参考にして下さい。
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