スムーズなコンテンツ制作進行の秘訣

こんにちは、アイオイクスのエレナ(@Zweck_lena)です。

SEO記事、動画・アニメーション制作、マンガコンテンツ制作、取材、カメラマンなど、銀行から医薬品まで、多岐にわたる業界のコンテンツ制作ディレクションをしています。

コンテンツ制作をスムーズに進行するために、本当に抑えなくてはいけないことって何だと思いますか?

コンテンツ制作をスタートさせる際に、まずは「Webコンテンツの制作に強い会社」など、コンテンツ制作会社を調べますよね。実際に制作会社とMTGをして好印象だったので制作を進め、自分では納品された初稿も問題ないと思っていたのに、その後、何故か公開までうまくスケジュール通りに進まない事ありませんか?

コンテンツ制作を円滑に進めるためには、優れたアイデアや技術だけでなく、関係者との連携が不可欠です。

目次

支援会社視点で感じるうまくいく制作進行のポイント

スムーズに案件を進める上で、各関係者とのコンテンツ制作の進め方として、以下のような点は重要だと思います。

  • 指示を連携させる際に前提(背景)と目的を共有する
  • 各部門のスケジュールを考慮し、プロジェクト計画を立てる
  • レギュレーションの整備を行い、必要なルールやガイドラインを明確化する
  • 制作にかかる時間とリソースに余裕を持って進行する
  • 社内で構成案や記事をチェックした際にかかるリソースを把握しておく
  • 修正時の調整により追加コストやリスケジュールにならないよう、前提要件を把握しておく
  • 制作要件定義の段階(企画構成案など)で叩き、初稿後の修正事項を最小限にする

などなど、一見そんなにハードルが高くないように見えますが、意外と難しいのが現状です。

こんなことになるかも?

過去の経験から得られた学びをいくつかご紹介させていただきます。

過去の私の至らない部分もあり、この経験を無駄にしないためにも自戒の念を込めて書き残します。スムーズに案件を進める上で私にとって貴重な経験となりました。

例1)制作の目的が共有できておらず、成果物が成果につながらなかったケース

サイトリニューアルの案件にてサイト改善と初期調査をし、競合と比較するとトピックの網羅性に問題があった。そのため必要なKWで記事を制作。初稿が出来上がった段階で社内チェックを入れたところ、そのKWは入れたくないと他部門の担当者からメスが入った。結果として必要なKWに触れることがない記事となり、年間達成目標であったインプレッション数に届かず発注担当部門が目標達成出来なかった。 

※その後、サイトリニューアルにて目的を共有し直し、無事必要なKWが入った記事にアップデートされました。

例2)体制が定まらず、多くの時間を要してしまったケース

情報の簡便性と権威性の高い記事コンテンツを制作しようと制作を進めるが、初稿到着段階で急遽上層部の確認が入り制作が保留に。その間に担当者が異動になり、新しい担当へ引継ぎのため更に時間を要してしまい、結果半年が経過。

また、”競合他社で監修を実施していた方はNG”の条件だったため、監修者の確認と都合を調整していたが、時間経過により確保していた監修者の都合がつかなくなり、再選定~社内承認にさらに時間を要することに。結果、年度内の目標記事本数に届かず、当初の目標も達成できなかった。

例3)当初の目的と意図がずれてしまい作り直しとなったケース

年度内に成果を確認したく、制作開始からサイトアップまで1か月を予定し、無事初稿が完成した。しかし、他部門のチェック担当者から、思っていた内容と異なるというFBが社内であったので再調整したいと連絡あり。営業の方が考えていたコンテンツ制作意図が制作チームに伝わっておらず、コンテンツの企画内容が異なってしまっていたことが要因と判明。

調整の結果、他部門と連携して共有可能な最新の社内データや、営業の方が欲しかった要件を追加しての再制作となった。また、初校(仮の原稿)が無いと確認・判断しにくいとなったため、初校で叩く制作フローに。初校以後は、修正だけではなく加筆がかさみ、想定以上にコストがかかる制作フローになってしまった。

これらの事例から、関係各所との予めのコミュニケーションや、制作意図に則したレビュー体制の不足が、制作進行の遅延や不要なコスト増加、結果として目標達成を阻む壁になりうることがお分かりいただけるかと思います。

我々も支援会社として、考えうるリスクはあらかじめ想定し、クライアントに確認を行うことを試みます。社内の細かな規定や、他部門の方がどこまで制作物を確認し、調整を求めるか等を先回りして確認することで防げる事がほとんどであるためです。

進行における摩擦やすれ違いの課題点と対策

前述の課題点をクリアするには進行上の摩擦やすれ違いを想定し、あらかじめ確認しておく必要があります。

課題は大きく分けると3つあり、以下を実施することでスムーズな進行につながると思います。

①情報共有の壁:全員が同時に連携可能なコミュニケーションの場を事前に用意し、透明性を高める。

②レビュー・承認プロセスの曖昧さ:プロジェクトの目的と要点を共有し、どの工程で誰がどこまでチェックするのか、承認プロセスを先に確認しておき、立ち戻るリスクを減らす。

③リソースの確保不足:プロジェクトにかかわる各部門のメンバーと連携するために、実施事項の優先順位をつけ、スケジュールとリソースの情報を連携しておく。

以下、順に説明します。

情報共有の壁

ベンダーも含め、各セクション間の情報共有がスムーズに行われないと、目的が不明瞭なまま進行に入り、進行の遅延や品質低下につながります。また、責任の所在が曖昧になったり、最悪プロジェクトが頓挫する可能性があります。

過去の例から情報の壁が生まれる要因をみると、slackやGoogle Chatなど、社内で複数のビジネスチャットツールや様々な会議ツールを使用しており、またその中でもスレッドが分かれていて、各部門が保有している情報が共有しきれない環境になっていることが背景にありました。意図的に連携しないと情報がキャッチアップできないため、情報の欠落が発生しやすく、プロジェクト全体で共通認識が持てずに制作の意図や目的がずれてしまうことがあります。

支援会社を含め、全員が同時に連携可能なコミュニケーションの場を事前に用意するとスムーズです。実際に当社が直接ご支援させていただく案件では、キックオフにて関係者様のご連絡先とご連絡方法を確認の上、通常ではバックログを、ご指定のチャットツールなどがある場合にはそちらを連携させていただいてます。

レビュー・承認プロセスの曖昧さ

複数関係者のレビューや承認が必要なケースでは、意見が食い違ったり、時間がかかる場合がありました。何度も会議を開き、複雑なレビュープロセスで責任の所在が曖昧になり、問題発生時の対応が遅れることもあります。ここを疎かにすると、実装・公開などの最終工程でNGとなり最初からやり直し!なんてこともあり得ます。

プロジェクトの目的と成果達成のための要点を共有し、レビュー・承認担当を決め、誰が最終決定をするか、事前に確認が必要です。当社が直接ご支援する案件では、プロジェクトの目的とスコープ、制作における要点と想定ステップ、各工程の担当者を確認の上、都度ご連携しています。

リソースの確保不足

必要な部門に予めの連携ができておらず、急遽業務の手や予算が不足すると、想定以上に時間を要したり、コンテンツの質が低下したりと、成果に影響する要因になります。

一部の誰かに負担がかからない様に工程・工数を想定し、レビューや修正に必要な他セクション・ベンダーのリソースを抑えておくことで、余裕をもったスケジュールでの進行が可能になります。また、有限であるリソースを有効活用するためには、実施事項の優先順位をつけておくことも重要です。

直接ご支援する際には、状況に応じて当社のリソース活用も行えるよう、ポイント制を用いて運用・管理しています。各ご担当者様の業務は日々変わっていきますので、リソースを借りたい月もあれば、そうでない月もあります。そのため、ポイント制を用いて、柔軟に対応できるようにしています。

まとめ

スムーズに進行するプロジェクトを見ていると、社内においてはメイン担当者の上長にあたる方がプロジェクトの目的・要点の重要性を理解し、積極的にサポートすることも大切だと感じます。

情報の共有がスムーズに行えなかったり、承認に時間がかかったりすると、プロジェクト全体の進みが遅れてしまいます。日々の努力がスムーズに成果に繋がるよう、この記事がお役に立てば幸いです。

今後、もしこのような状況に遭遇したら、この記事を思い出してください。

当社では、過去の事例を共有し、プロジェクト進行を妨げる要因に先回りする進行を心がけています。意見交換をする機会や、それぞれの役割を明確にするサポートを行うことで、よりスムーズにプロジェクトを進めるお手伝いをさせていただきます。

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この記事を書いた人

広告代理店、海外企業向けITソリューション営業、外国人セグメント採用業界を経てアイオイクス入社し、2015年よりSEO事業部(現:Webコンサルティング事業部)に異動。日本語、ロシア語、ドイツ語、韓国語、スウェーデン語、中国語、フランス語など、7か国語を話すマルチリンガルのコンテンツディレクター。趣味は日本の古代史、スカイダイビング、絵を描くこと、犬と一緒に旅行。

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