今回のテーマは「内部リンク」です。
リンクといったら外部リンクと思われがちですが、内部リンクも重要です。
内部リンクの調整をするだけで、下記のように上位表示させることができた事例もあるので、ぜひ読んでみてください。
メッシュ型の内部リンク構造
どのページからでも縦階層と横階層の遷移ができるリンク構造を「メッシュ型の内部リンク構造」といいます。
Googleは下記の3つの理由により、メッシュ型を評価します。
- 被リンクのパワーが全体に行き届く
- クローラがサイト構造を理解しやすい
- ユーザービリティが向上する
横階層の内部リンク
SUUMOを例に説明します。
例えば新宿の物件ページには、下記のように新宿の近くの物件に内部リンクを張っています。
これにより同レベルの横階層の遷移を可能にしています。
縦階層の内部リンク
新宿の物件ページには下記のようなパンくずリストが設置されています。
これにより、縦階層の遷移を可能にします。
深い階層への内部リンク
東京都の物件ページに、市区町村のページより深い階層にある個別物件ページへの内部リンクが張られています。
これにより、階層をまたいだ遷移を可能にしています。
SUUMOが「賃貸」のようなビックキーワードや「都道府県 賃貸」というミドルキーワードで上位表示しているのは、このような綺麗な内部リンク構造が一因となっていると私は考えています。
関連性のあるページから内部リンクを張る
Googleは、関連性のあるページから内部リンクが集まっているページを重要視します。
よく見かけるのが、同じテーマのページが散見し、Googleの評価が分散してしまっている状況です。
下記はあるキーワードの順位と、ランディングページを色で表したグラフです。
ランディングページが頻繁に入れ替わり、それと同時に順位が下がっているのがわかります。
このような場合は上位表示させるべきページを決めて、関連性のあるページから内部リンクを集めます。
これにより、Googleからの評価を1つのページに集約でき、評価の分散を防ぎます。
「上位表示させるべきページ」と「関連性のあるページ」の見つけ方
SEO Japanを例に説明します。
例えば「内部リンク」で上位表示させるべきページを見つける場合、Googleで「内部リンク site:seojapan.com(ドメイン名)」と検索します。
私の経験則ですが、この際に一番上に表示されるページが「内部リンク」で一番評価されているページになります。
実際「内部リンク」で検索した場合、このページがランディングページになっています。
次に関連性のあるページの見つけ方です。
先にGoogleで「内部リンク site:seojapan.com(ドメイン名)」と検索した際の、2位以降のページがそれにあたります。
2位から何位までピックアップするかですが、私は20位までにしています。
内部リンクの張り方
関連性のあるページを実際読んでみて、上位表示させるべきページへ内部リンクを自然に張れる場所を探します。
この作業は骨が折れますが、丁寧に行うようにしています。
私の経験則ですと、文脈を無視して強引に内部リンクを張ると効果が薄まる印象があるためです。
同じ理由で、関連性のあるページから適切に内部リンクを設置する個所がなければ、無理に張ることはしません。
内部リンクの効果
私が担当したサイトにおいて、105ページに上記の施策を行ったところ、約67%にあたる70ページで上位表示させることができました。
元々ある記事同士を内部リンクでつなぐだけでここまで効果がでるので、記事をひたすら作成するのではなく内部リンクの見直しをすることを推奨します。
パンくずリスト
関連性のあるページから内部リンクを集める方法として、パンくずリストも挙げられます。
下記はSUUMOのパンくずリストです。
「賃貸 > 都道府県の賃貸 > 市区町村の賃貸」という順に並んでいます。
主従関係を意識した並びにすることで、下記のように関連性のあるページから内部リンクを自然と受けるディレクトリ構造になります。
カテゴリページ
関連する個別ページを束ねることで、内部リンクを集めるのがカテゴリーページです。
例えばZOZOTOWNは下記のようにカテゴリーページを多く作成しています。
例えばポロシャツを一つとっても様々なブランドが出品しています。
それらの個別ページを、ブランドをまたいでカテゴリーページに集約することで、カテゴリーページが上位表示されやすくなります。
実際、Googleで「ポロシャツ」と検索すると、1位がZOZOTOWNのカテゴリページです。
アンカーテキストを適切に設定する
リンクが張られているテキストをアンカーテキストといいます。
アンカーテキストにはリンク先のページを適切に表すテキストにすることをGoogleは推奨しています。
適切なアンカーテキストがあれば、ユーザーと検索エンジンはリンクされたページの内容を簡単に把握できます。
●引用:Search Engine Optimization (SEO) Starter Guide | Google 検索セントラル
SEOの観点からいいますと、アンカーテキストに狙っているキーワードを含むことが大事です。
例えば記事ページへ内部リンクを張る際は、記事のタイトルをアンカーテキストにすると、自然とキーワードが入るのでお勧めです。
避けるべき例として「コチラ」や「こちらをクリック」といったキーワードを含まない一般的なアンカーテキストです。
避けるべき方法:
「ページ」、「記事」、「ここをクリック」などの一般的なアンカー テキストを記述する。
●引用:Search Engine Optimization (SEO) Starter Guide | Google 検索セントラル
またSEOを意識しすぎてキーワードを過度に入れるのは、Googleが避けるようにいっているので止めましょう。
避けるべき方法:
検索エンジン向けに過度にキーワードが挿入されたアンカー テキストや長いアンカー テキストを使用する。
●引用:Search Engine Optimization (SEO) Starter Guide | Google 検索セントラル
リンク先のURLを1つのバージョンに統一する
表示されるコンテンツは同じでも、URLが複数ある場合があります。
例えばURLの末尾が「/(スラッシュ)」が有るものと無いものです。
https://hogehoge.com/
内部リンク先がページによって「/」有りに向いていたり、「/」無しに向いていたりとバラバラだとGoogleの評価が分散されてしまいます。
またユーザーが被リンクを張る際もバラバラになることから、被リンクの評価も分散されます。
そのため一つのバージョンに統一して内部リンクを張るようにしましょう。
ドキュメントに到達する URL のバージョンを 1 つにする
ユーザーによってリンクする URL のバージョンが異なることのないように(そのコンテンツに対する評価が URL によって分かれる可能性があります)、ページの構造や内部的リンクで 1 つの URL を使用し、参照するように注意します。
●引用:Search Engine Optimization (SEO) Starter Guide | Google 検索セントラル
よくある誤り
私がよく見かける内部リンクの誤りは下記の3つです。
- 内部リンクにnofollowを設置
- リダイレクトページに内部リンクを張る
- 孤立したページ
1.内部リンクにnofollowを設置
nofollowは下記の目的がある場合に使用します。
- 信用できないサイトへのリンク
- 有料リンク
- 保証したくないサイトへのリンク
そのため、内部リンクにnofollowを設置するということは自分のサイトを信用できないことを意味しますので、使用することはありません。
it almost never makes sense to put nofollow on internal links–those are links that you do trust and vouch for, because they’re yours.
nofollowを内部リンクに置くことはほとんど意味がない–それらはあなたが信頼し保証するリンクであり、あなたのものだからだ。
トップページへの内部リンクにnofollowは間違いか?
私が見たことがあるサイトで、パンくずリストのトップページへの内部リンクにnofollowを設置したことから、トップページにで獲得していたキーワードが軒並み順位を落としたケースがあります。
Googleもトップページへの内部リンクにnofollowを設置すべきでないと答えていますので、設置しないようにしましょう。
●参考:Should internal links use rel=”nofollow”? | Google Search Central
2.リダイレクトページに内部リンクを張る
下記のようにリダイレクトしているページに内部リンクが張られているケースを見かけます。
この場合、リダイレクトがある分ページスピードが遅くなってしまいます。
そのため下記のように最終リダイレクト先に内部リンクを張ることを推奨します。
3.孤立したページ
どのページからも内部リンクが張られていない孤立したページをよく見かけます。
内部リンクが張られていないページは重要ではないと見なされ、インデックスされなくなるとGoogleのジョン・ミューラー氏は述べています。
サイトマップで送信しただけでサイト内からリンクが張れていないと、さほど重要でないとみなされ、インデックスされないことがありうる。
Search Consoleカバレッジレポートの「検出-インデックス未登録」はサイトマップ送信だけで内部リンクされていないからかも | 海外SEO情報ブログ
まとめ
内部リンクがうまく張られていないことで、ポテンシャルを最大限に引き出せていないサイトをよく見かけます。
この記事がそのようなサイトの手助けになっていただければ幸いです。
では、また次の記事でお会いしましょう!
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