【いまさら聞けない】なぜAI Overviewの引用はSEOが土台なのか?

こんにちは、コンサルタントの山内です。

昨年の後半から、AI OverviewsをはじめとしたAI領域について、ご相談いただく機会が増えました。中でも昨年から表示が増え、自然検索からのクリックにも影響を与えているAI Overviewsについてです。

「AI Overviewsでサイトの流入数が減少していまして」「AI Overviewsの対策はSEOが大事なんですよね?でも、その先は調べる時間がなくて、詳しく追えていないんです」という声をいただきます。

気になってはいるけれど、じっくり調べる時間まではない。そう感じている方も少なくないと思います。

最近行ったAI Overviewsを対象にした提案と、その後の分析をまとめてみました。SEOだけに時間を避けない、多忙なインハウスの方に向けて、 調べる時間の代わりになればと思います。

目次

計測の対象になるのは、引用とメンション

AI Overviewsの回答の中で、計測の対象になるのは引用とメンションです。

  • 引用:AI Overviewsの回答内に、該当サイトのリンクが掲載されること
  • メンション:AI Overviewsの回答内に、該当ブランド名が掲載されること

たとえば検索画面で「アイオイクス株式会社」と名前が出てくるのがメンションで、リンクが掲載されているのが引用にあたります(右側のブロックに載っているサイトも引用の対象です)。

今回は、「引用」に絞ってお話しします。AI Overviewsが表示されると従来の検索結果はクリックされにくくなりますが、回答内の引用リンクは、検索面から流入を得るための入り口になっています。メンションについては、また別の機会にまとめます。

AIは検索データをどう使って回答しているのか

AI Overviewsは、検索データをもとに回答を出しています。まずは、AI Overviewsがどのように検索データを使って回答を作っているか?について、お話しします。

Goolge の公式文書では、次のステップでAI Overviewsの出力フローを説明しています。

  1. ユーザーが検索する
  2. クエリファンアウトにより、検索クエリとそのサブクエリを並行して検索する
  3. ヒットしたWebページから、検索意図に対する回答を収集・統合する
  4. LLMが要約して回答を生成する
  5. 引用元のリンクを明示する

※参考:AI 機能とウェブサイト|Google Search Central 

特に注目したいのが、クエリファンアウトです。クエリファンアウトは、検索したクエリのサブクエリ(「SEOコンサルティング」であれば「SEOコンサルティング 費用」など)を、AIが代替して検索する技術です。検索したクエリそのものに答えるだけでなく、その次に知りたいであろう関連情報まで検索して、回答に反映します。

検索クエリだけでなく、その周辺の関連クエリまで幅広く対策しているサイトほど、AI Overviewsの回答の材料として拾われやすくなると言えます。(クエリファンアウトは、GeminiやChatGPTでも使われています。)

この出力フローを説明すると、「なるほど、なぜSEOが大事なのか腹落ちしました」という反応をいただくことが多いです。

提案時に見つけた、上位表示と引用の相関

ある金融サイトの提案に際して、AI Overviewsの引用と自然検索の上位表示の関係を調べました。すると、このサイトは”検索順位が1〜3位のKW”の検索結果では、約7割がAI Overviews内で引用されていました。

一方で、圏外のKWで引用されたKWは4%ほどです。上位に入っているKWかどうかで、被引用数がはっきり分かれていました。(データ:1-3位→引用率78.6%/圏外→4.4%)

正直、きれいに出過ぎているのではないか、とも感じました。相関があるのは分かりましたが、「上位に入れば引用されるか」は懐疑的だったため、ご契約後に再集計して調べました。

3位以内かが引用率の境目

10位以内に入れば引用率が高いかというと、そうとは言えませんでした。

順位別に引用率を出すと、2位で61%、3位で39%、5位で13%、8〜10位では5%以下と、同じ上位でも大きく差がついていました。「10位以内か」よりも、「3位以内か」が引用状況の目安になりそうでした。ここは感覚的にも納得できる部分です。

大事だったのは、トピックごとに対策できているか

一方で、上位表示できていても引用されないKWは少なくありません。上位3位を狙うのが土台だとして、引用されなかった理由はどこにあるのかが不透明でした。

社内メンバーに相談しながら、AI Overviewsの出力フローに立ち返ると、クエリファンアウトが関係しているのではないかと考えました。

AIがサブクエリまで並行して検索して回答を作っているため、1つのKWの順位だけでなく、そのトピックの関連KWまで幅広く上位を取れているかで変わってくるのではないか?という点です。

トピック単位で「上位表示のページ数」と「引用された数」を集計してみると、r=0.65と相関性がありました。

下の図のとおり、上位表示が0〜5本のトピックでは平均0.3件しか引用されないのに、31本以上のトピックでは平均8.9件まで増えます。

この結果から、キーワード単体で対策を考えるより、トピック単位でどれだけ情報需要を捉えているかが効いてくる、とあらためて感じました。

 弊社遠藤が紹介したトピッククラスターの記事でも、キーワードを1つずつではなく、トピックで設計する重要性を紹介していますので、ぜひご覧ください。

【実践版】トピッククラスターとは?具体的な作り方をAI×SEO運用事例ベースで解説

商材の重要トピックに絞って対策していく

KW単体の上位は取れているのに、引用が競合に流れているトピックは、伸びしろがある領域だと言えます。そこにサブクエリ対策やAIが回答を活用しやすいよう、簡潔な結論ファーストなライティング、FAQ見出し追加などのコンテンツ改善を当てていきます。

ただ、すべてのトピックを一度に対策するのは現実的ではありません。サービスとして「ここは外せない」というトピックから面を作っていき、優先順位をつけて取りにいくことが大事だと考えています。

おわりに

今回の記事で伝えたいのは、「AI Overviewsの引用はSEOが土台になるが、単純に上位表示だけではない」です。1つのKWで上位を取ることだけでなく、トピック単位で情報需要を捉え、コンテンツを作る重要性です。

ここまで含めてSEOだと捉え直すと、「SEOが大事」で止まらず、その中身を更新できます。

AIの領域は変化が速く、引用のされ方も、計測の仕方も変わっていきます。対策の考え方も、その変化に合わせて更新し続ける必要があります。

今回のテーマも、少し前の分析内容です。正直、既に古さを感じており、現在進めている分析は更にアップデートされた考え方に基づいてます。そちらも追って当ブログにて共有したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

都内SEOコンサルティング会社にて2年間従事。キーワード分析からSEOコンテンツのディレクション、内部対策指示などの経験を経て、2023年5月アイオイクスに入社。

趣味は、ハンバーガー屋巡り、登山、海外旅行。

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