突然ですが、みなさんはChatGPTやAIライティングツールは活用されているでしょうか?
弊社もChatGPTを利用し、ちょっとしたテキスト作成や要約、ブレインストーミングといった用途などに利用していますが、各社AIライティング、AI校正ツールの盛り上がりを肌で感じる日々を送っています。
AIライティングが広まる前から、個人的にもライティングの「スピード」、「正確さ」はコンテンツ制作における指標として設けていましたが、人間がどんなに早くても数時間かけてライティングしていた「スピード」はAIがあっという間に追い抜いてしまいました。
一方でAIライティングの「正確さ」はもっともらしくありつつも、エビデンスが不確かで、最新性に欠けているように感じています。AIライティングの特性でもあるのですが。。。
これまでのWeb全体のデータを元に、最大公約数のベースとなる情報を数分で構築する。AIライティングにはそういった感想をお持ちのご担当者さまは多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、人間ならではの「人間の感性を活かしたライティング」のポイントをご紹介します。
1.ユーザー感情を理解し、ニーズの深掘りをする
私も何回か生成AIを使いましたが、まだターゲットのペルソナを決めて、ユーザー感情を理解し、出力結果に反映する、といった、感情を理解してターゲットに沿ったライティングをすることは難しいと感じました。
有用なのは、対策キーワードの候補といった最大公約数の情報を出力するスピードは早いため、AIにユーザーニーズを深掘りするための情報をもらい、壁打ちするといったやり方です。
そのなかで「考えて方向性を決定する」には、人間の感性が活かせると感じています。
Googleサジェストキーワードの関連語句や、言い換えたキーワードでユーザーが何を求めているか?
その情報需要に対し、どのような解決策が提示できるか?
これらを考える時間に比重を置く他、ユーザーの考えや気持ちを理解する調査にはX(Twitter)やInstagramといったSNSのトレンド、ハッシュタグを見てみることも役立つと思います。SNSでなぜこのキーワード、トピックが人気なのか、ユーザーの感情や関心を知ることでニーズの深掘りをしていきます。
時間が許せば社内の同僚や、ターゲットユーザーに近い友人・知人に実際に聞いてみるのもおすすめです。
社内の同僚からはユーザー行動・感情を調査する際の考え方を教えてもらえるでしょうし、ターゲットユーザーに近い友人・知人からは生の声として、何が検索結果に不足しているか、実際のニーズを知ることができます。
2.文章にリズム感をつける
弊社でもコンテンツ制作に携わる際に特に気をつけている点なのですが、「文章のリズム感」がないと文章は読みづらくなります。
AIも一定の校正を素早く、正確に指摘してくれるのですが、一文が長すぎないか、助詞が連続していないか、同じ文末が続いていないか、冗長表現でないか、文体がバラバラでないか……様々な校正観点を含めて、特に文章全体のリズムが良いか?は人間の感性がいきるポイントだと思っています。
AIによる校正が良いか?には、トーン&マナーの好みもあると思います。
以下のような違いが生まれます。
AIの校正は簡潔でとてもビジネス的です。BtoBや専門性の高い領域ではこういったトーンが好まれると思います。
一方で、人のうきうき感やがっかり感を表現する際には、ほんの少しの人間の感性が必要ではないかと感じます。
3.情報の正確性を高める
初めにもふれたとおりですが、記事の正確性、最新性は人間が担保する必要があります。
直近クライアントご担当者さまからフィードバック、専門家に監修、赤入れをいただいた記事で「この前提条件は最新の研究で更新内容があるため、最新の研究結果と差し替えたい」とお戻しいただきました。
専門的知識の高いクライアントご担当者さまや、監修者から赤入れをいただくと頭が下がる思いとともに、一定の分野で新しい知識や深い専門性をAIに求めることはまだ早いのかな、と感じます。
官公庁発表のデータや学術文献、論文などを元にして情報の正確性を高めることはもちろんのこと、人間の目で監修をいれることで「どの情報が新しいか?」「どの情報が曖昧なのか?」など、情報の正確性を高めるべき箇所の抽出と確認にも、人間の深い知識・経験・感性が必要な印象です。
コンテンツに新たな視点や深みを出すために、専門家・有識者の見解を盛り込むよう依頼することでことができれば、情報の正確性とともに独自性もグッと高まります。
当社の案件でも直近ですと、獣医師の救急担当、ホームドクターそれぞれに監修やお話を伺いましたが、ホームドクターも地域によっては小型犬が多い、地域の他の獣医師と連携しているため耳鼻科関連に強い、といった特色がありました。
専門家の職種や地域等の属性によって特色が変わることもあるのかと、とても興味深かったのが印象に残っています。こういったインタビューや専門家・有識者に依頼するコンテンツは、テーマによってマッチした専門家に依頼したいところです。
4.コンテンツの独自性を高める
コンテンツの独自性を高めるために、AIに出力してもらった構成、文章も人間が見直し、手を加えることが前提条件だと思います。最新性やユーザー感情の理解がむずかしいからこそ、ここは人間が調査、深掘りして「肉付け」を行い、コンテンツの価値を高めるイメージです。
どこかで見たような構成や文章ではなく、先述のユーザー感情やニーズの理解を元に、たとえば以下のような観点でコンテンツの企画や演出を考えます。
独自の情報を基にした切り口の鋭いコンテンツ企画はできないか?
独自性を強化する方法としては、独自のデータの活用、例えば「独自アンケートを実施してその調査結果を元に記事を制作する」や「自社のデータを元にイラストやインフォグラフィックに起こし直し、視覚的にも理解しやすくする」といった手法もおすすめです。
企業には「導入事例」「お客様の声」「過去の利用データ」「統計データ」など、独自のデータ・情報は多くあります。
特に独自情報・データ活用したコンテンツ企画の切り口・キリトリの観点は、何を面白いと思うのか?といった人間の共感性が活きる領域です。
例えば、JR東日本では各駅の乗車人員ベスト100、JR西日本ではなんでもランキングとして「“一番利用者が多い駅”はどこの駅?」といった統計データを公開していますが、こういった独自データは、数値や解釈に意外性を伴う場合や、希少性が高いデータの場合には、Wowを生むコンテンツになります。被リンク獲得につながるため、SEOにおいても有用です。
データを基に意外性や希少性のある個所にフォーカスをあてると、より興味深いコンテンツになっていきます。
AIがデータを読み取って異常値のある個所などを抽出し、そこから人間の感性でテーマを広げていく等、AIと人間の感性が合わさったコンテンツ企画が、今後のコンテンツ企画の形として理想的かもしれません。
イラストや動画でわかりやすくできないか?
画像や動画を挿入することで「わかりやすさ」という付加価値が向上します。
特に、手順を解説するHow to記事やメカニズムの説明等で有効です。
たとえばHow to記事ではマッサージや筋トレなどがあげられます。筋肉の緊張感などをテキストだけで表現するには限界がありますが、イラストや動画で「効果的な姿勢」や「負荷がかかりづらい誤った姿勢の比較」などをつけられると、一気にわかりやすくなります。
また、過去に作成した例では、目では見えない”免疫の働き”を紹介するイラスト作成もありました。
「粘膜表面や唾液などに分泌される抗体が、ウイルス、細菌に対してどのような働きをして粘膜への付着を防いでいるのか?」を、ややデフォルメ化したイラストでやわらかく表現し、記事に挿入しました。
”ややデフォルメ化”は、クライアント様のブランドイメージに沿って、色合いや描き方を工夫したものです。
こういった対応ができるのも、イラスト表現によって可能になる独自性の一つです。
まとめ
生成AIもより賢くなっていき、いつか人間の感性を代替する日が来るかもしれません。
しかし、今はまだ及ばないため、ライティングや編集の業務効率化を生成AIで進めつつ、企画や+αの部分で人間の感性を交えていき、より質の高いコンテンツ作りを進めたいと思います。
人間の感性がまだまだ必要なコンテンツ制作や、ライティングでお悩みのご担当者さまはぜひアイオイクスへご相談ください。
また、当社では最新の情報を交えたセミナーを定期的に実施しています。その中では、生成AIに関するテーマもあり、当社のコンサルタントにQ&A形式で質問していただくことも可能です。
セミナーのお知らせはメールにて通知しておりますので、ご興味をもっていただけましたら、ぜひご登録ください。
アイオイクスではSEOを軸としたWebコンサルティングサービスを提供しています。
いわゆるSEOの型に沿った施策ではなく、お客様の事業やWebサイトの構成を踏まえた最適な施策のご提案を重要視しています。SEOにお困りの際はぜひご相談ください。
→SEOコンサルティング サービスページ
アイオイクスでは一緒に働く仲間を募集しています
アイオイクスのWebコンサルティング事業部では、「一緒に挑戦し、成功の物語を共有する」という理想像を掲げ、本質的な取り組みを推進しています。私たちと汎用性の高いスキルを突き詰め、自由に仕事をしていきませんか。
メールマガジンの登録はこちら
SEOに関連する記事の更新やセミナー情報をお届けします。