アイオイクスの石戸(@idist_410)です。
マーケティングの取り組みには、コンテンツが必要不可欠です。
SEOの施策でも、検索ニーズの受け皿となるページではコンテンツの内容が重視され、コンテンツなしに施策を進めることはできません。
コンテンツというと、いわゆるコラム記事のような読み物がイメージされます。一方で、コンテンツは読み物に限ったものではなく、広告運用の種となるLP(ランディングページ)やホワイトペーパーなども一種のコンテンツです。
そして、コンテンツを制作する上では、その性質上、効率を高める・属人性を排するという要素が強く意識されていることが多いです。
しかしながら、コンテンツは人が作り人が見るものであることから、実際にコンテンツを作る上では、「どのようなスタンスが求められているのか」も意識しておいた方が良いように思います。
そこで今回は、「コンテンツに求められる2つの要素」をテーマとしてお話ししたいと思います。
コンテンツに求められるのは「わかりやすさ」と「誠実さ」
私はコンテンツには以下の2つの要素が求められると考えています。
- わかりやすさ
- 誠実さ
これは何かしらの根拠があるわけではなく、私が普段コンテンツを作っていて、あるいは見ていて感じることを要素としてまとめたものです。
また、ここでいうコンテンツはビジネスのノウハウなどをイメージしていただければと思います。マンガやイラストなどエンターテイメントコンテンツは含んでいません。
それでは、なぜ「わかりやすさ」と「誠実さ」が重要なのか、私自身の実体験と共に解説していきます。
なぜわかりやすいコンテンツが求められ続けるのか?
わかりやすいコンテンツには、人が物事を理解する時間を短縮するという役割があります。
例えば、ゼロからリスティング広告のことを学ぼうと思ったときに、いきなり公式である「Google 広告ご利用ガイド」を読みに行く方は少数派でしょう。
まずは「リスティング広告 とは」のようなキーワードで検索をかけ、アナグラムさんのブログのようなわかりやすいコンテンツが提供されているサイトで、情報を得ようとするはずです。
税金のことを勉強したいからといって、いきなり税法六法を開く人はいません。市販の本で、概要を掴みにいくのが普通です。
ときに「わかりやすすぎるコンテンツ」が議論の種になりますが、原則コンテンツはわかりやすくあって当然のものであり、特段問題はないように思います。
わかりやすいコンテンツがヒットした例
これは私の肌感になりますが、わかりやすいコンテンツは受けが良く、なおかつSEOでも評価されやすい傾向にあります。
私は過去に簡単なプログラミングを学んだことがあるのですが、勉強を始める際に「プログラミングの始め方」をとにかく調べました。
しかし、その時に出回っていたコンテンツには初学者にとってわかりやすいものがあまりなく、プログラミングを学び始めるまでのハードルが高かったのです。
その後、ある程度プログラミングができるようになったので、苦労して学んだ経験をもとに「プログラミングを効率良く学ぶための5ステップ」のような記事を書きました。その記事はTwitterでそれなりに拡散され、記事をきっかけにフォローしていただく方も少なくありませんでした。
また別の例として、私が支援させていただいているお客様では、難しい情報を扱っている金融系のブログを運用されています。
一時期、コンテンツの構成案を私が作り、お客様に執筆をいただくという座組でお取組みをしたことがあったのですが、その際私の方では「わかりやすさ」を重視して構成案やタイトルを作っていました。
その結果、ビッグキーワードで上位表示され、今では月間数千回読まれる記事となり、その記事からのリードも安定的に生まれるようになりました。
わかりやすいコンテンツは外さない
ここまでの例を通して私が感じたのは、「わかりやすいコンテンツは外さない」ということです。
コンテンツを作る立場としては、正しい情報を正確に表現したコンテンツを作りたくなってしまいますが、そのようなコンテンツを求めるユーザーは上級者であり、そもそものボリュームが多くありません。
特にノウハウ系のコンテンツであれば、以下の表現は鉄板であり、これらの表現をタイトルに入れることを前提として作るのが良いでしょう。
- わかりやすい
- 簡単に
- ステップ
- ロードマップ
わかりやすく作ることを前提とすると、ときに正確性が少し失われることもありますが、個人的には大筋を外していなければ良いのではないかと思います。
誠実さは受け手の印象を大きく左右する
コンテンツを作る上で忘れてはならないのが「誠実さをもってコンテンツを作る」ことです。
情報をわかりやすく伝えるという性質上、コンテンツの作り手は受け手よりも情報を持っていることが通常です。
コミュニケーションの仕方をひとつ誤れば、SNSをきっかけに炎上し、取り返しのつかないことになりかねません。そして、ときにそれは検索キーワードとして、ネガティブな印象付けを助けることにもつながります。
コンテンツは作り手と受け手がいて初めてその価値が生まれるわけですから、謙虚に誠実に伝えるスタンスを持たなければなりません。
誠実さは表現の細部に注意を払うこと
わかりやすさも誠実さも、受け手への配慮であることには変わりません。
わかりやすさと異なる点として、誠実さは表現の端々から感じられるものであり、細部への注意が必要になります。
表現として具体例を挙げるのは難しいのですが、「受け手の状況や心情を勝手に判断しない」という要素は共通しているように思います。
「苦言を呈する」系コンテンツの難しさ
コンテンツにわかりやすさと誠実さが求められるなら、世の中に一石を投じるコンテンツをどう捉えるのかは難しい問題です。
「苦言を呈する」系のコンテンツは、読んでいてなるほどと思う反面、人々が求めているからこそ、その事象が起こっていることもあります。
そのようなコンテンツの良し悪しは受け手の考えにも左右されますが、扱うには難易度の高いコンテンツであることを意識しておく必要があるでしょう。
コンテンツは人と人とのコミュニケーションであることを前提に
コンテンツを作ることには、これといった正解はなく、その評価は受け手に委ねられます。
しかしながら、わかりやすく誠実に作ることは決して間違っているスタンスではないと思っています。
また、そのようなスタンスを持って作ること自体にもメリットがあります。
丁寧に作られた料理に悪い印象を抱かないように、丁寧にまとめられた情報には悪い印象を抱くことはありません。
もちろんクオリティにこだわることは前提ではありますが、良いスタンスを持って臨むことは、結果として自分にも良い影響を与えてくれるのではないでしょうか。
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