Webマーケティングを成功させる組織が持つ11の特徴

こんにちは、アイオイクスの石戸です。

現在、BtoC/BtoB問わず、本格的にWebマーケティングに取り組み始めている企業の方は多いと思います。

事業規模や背景、ビジネスモデルやリソースなどによってWebマーケティングの成否は変わってきますが、何より成否を分けるのは「体制」と「マインド」です。

正しい体制で行わなければリソースを十分に投下できない、進捗が遅くなるといったことが起こりますし、正しいマインドを持たなければズレた方向に向かってしまいます。

そこで今回は、「Webマーケティングを成功させる組織の特徴」と題して、Webマーケティングに取り組む上で必要な考え方や要素を列挙しました。

これからWebマーケティングに取り組む方、もしくは既にWebマーケティングに取り組んでいる方にも参考になる内容かと思います。

目次

組織体制編

1.経営層がコミットする・リソースを割く

Webマーケティングとは、数ある業務の中でも経営と密接に関わるものです。

しかし、Webマーケティングはひとつの施策として見られがちなのか、Web担当者が「上の理解を得られなくて…」と困っているケースがよくあります。

マーケティングは経営に近い分、ボトムアップで進めていくことは厳しく、経営層がコミットしないことには、施策がうまく進みません。

トップダウンというほどではありませんが、組織における意思決定能力が高い方が主導して進めていくことを推奨します。

もし、担当者主導で進めていくのであれば、担当者にそれ相応の意思決定権を渡し、柔軟に進められるような体制を構築する必要があります。

2.後工程の部署と共通認識を持つ

Webマーケティングの目的は、「リードを獲得すること」「お問い合わせを増やすこと」「購入数を増やすこと」です。いわゆるコンバージョンを増やすことです。

ただし、Webマーケティングを行ってコンバージョンが増えればそれで終わりというわけではなく、その後にはまた別の工程が存在します。

BtoBであれば商談や受注までのフォロー、受注後の対応。BtoCであれば、商品の発送や店舗接客、カスタマーサポートなどが後工程にあたります。

つまり、Webマーケティングによって生じた結果は組織全体に波及するため、結果が出る前から共通認識を持って進めていく必要があります。

よく「マーケティングと営業部署で見解の相違がある」といった話を聞きますが、最終的な目的は一緒のはずです。

マーケティングはマーケティング、営業は営業、開発は開発のように縦割りで物事を進めるのではなく、社としてWebマーケティングに取り組む体制を構築していくことが求められます。

 

実行体制編

3.施策の優先度を決めてやりきる

Webマーケティングは、できること・すべきことが非常に多いです。

  • SEO
  • 広告運用
  • SNSマーケティング
  • アクセス解析
  • リード管理
  • UI改善 など

他にも様々な施策が考えられますが、どうしてもリソースには限りがあります。

どれも満遍なく進めていきたいところですが、一方でWebマーケティングの施策は「ある程度リソースを注がないと成果が出ない」という特徴があります。

リソースが限られている中で成果を創出していくためには、数ある施策に優先度を付けて、ひとつずつやりきる気概が必要です。

「あれもこれも」ではなく、「まずはA,次はB,その次にC」と、一極集中で確かにやりきるのが効果的です。

「すべての施策を行う」は「何もしていない」のと同義です。中途半端に手をつけるくらいなら、むしろ最初からやらない方が効率的と言えます。

4.定期的にミーティングを行い、進捗を管理する

Webマーケティングでよくあるのが、「やるべき施策を洗い出したはいいが、タスクが多くてなかなか進まない」というものです。

特にWebマーケティングは専任の担当者がおらず、営業担当などが兼任で行っているケースが多く、進捗が滞ってしまうことがよくあります。

しかし、施策を進めなければ何も結果が出ないため、どうにかして施策を進めていく必要があります。

Webマーケティングの優先度を上げる

施策が進まない理由として、「担当者が施策の優先度を下げてしまっていること」がよく挙げられます。

Webマーケティングはその性質上、重要度が高いが緊急度の低いタスクです。

もし、担当者が営業や開発などを兼務している場合、どうしてもWebマーケティングに割く時間が減ってしまいます。

しかし、「重要なのはわかっているが、リソースがない」という状況をほったらかしにしてしまうと、いつまで経っても施策は進みません。

そのため、定期的なミーティングを行い、施策の進捗を管理することで業務の中での優先度を高め、一歩ずつ施策を前に進めていくことが必要になります。

5.定量的なデータに基づいて効果検証を行う

Webマーケティングは通常の営業活動と比べ、どうしても成果が出るまでに時間がかかる施策です。

3ヶ月くらいではあまり効果が見えず、リソースの投下量によっては、半年経っても成果が出ないことも珍しくありません。

しかし、そんな中でもGoogleアナリティクスなどの各種分析ツールを活用して、数字に基づいた確認をすることは重要です。

前週、前月と比べて、何らかの要因で伸びている数値があるかもしれません。

その数値が伸びた要因を分析し、その数値を伸ばす施策を打ち続けることで、施策の効果が実感できるくらいに育っていきます。

Webマーケティングは、つい「やったらやりっぱなし」になってしまいますが、やはり効果検証とセットで進めるという意識を持つことは重要です。

一方で、細かな数値・KPIにこだわるあまり、最終的な目的・KGIを達成できないようでは本末転倒です。木を見て森を見ないといった事態に陥らないよう、うまく視点を切り替えて分析する必要があります。

6.支援会社を適切に活用する

Webマーケティングは、とにかくリソースや知見を必要とする取り組みです。

企業の体質にもよりますが、リソースが足りずに苦労している担当者は多いことでしょう。また、知見が足りず、効果的な施策を打てないといったケースもよく聞きます。

そのような場合は、Webマーケティングの支援会社を適切に活用し、足りないリソースや知見を補うといった工夫が必要です。

支援会社に依頼すると、少なくとも数十万円ほどの費用はかかってきます。

単純なコストと見ると重いですが、専門家一人を雇うと考え、その分のリターンを回収するような意識で臨めば、「コンサルに依頼したが、何ひとつ結果は出なかった」という事態は防げます。

一方で、「依頼したから後は成果が出るのを待つだけ」といったスタンスでは結果も出ないため、自社でコミットしつつ支援会社を適切に活用することが重要です。

マインド編

7.ユーザーのことを理解しようとする

Webマーケティングは、SEOや広告運用、ツールの活用など、技術的な施策の方に意識が向きがちです。

しかし、Webマーケティングを通じて実現すべきことは、「ターゲットとなるユーザーに適切にアプローチすること」です。

ユーザーのことを知らずして、効果的な施策を打つことはできません。

例えば、SEOではよく「〇〇のキーワードを狙う」といった目標を掲げることがよくあります。

しかし、そのキーワードを検索するユーザーがターゲットと違っていることも少なくありません。

ついキーワードというわかりやすい目標に目を向けがちですが、本当に目を向けるべきなのはユーザーであり、そのニーズ(需要)なのです。

営業の現場に同行する、既存顧客にインタビューするなど、実際に足で情報を集め、ユーザー自身の理解に努めましょう。

8.個別の施策に必要以上にこだわらない

Webマーケティングは一つの施策を行うのにも、それなりに時間が取られます。

そして、同じ施策をずっと続けていると、どうにも愛着のようなものが湧いてしまい、「この施策で結果を出すんだ」と意固地になってしまうことがあります。

しかし、ある時は効果的であった施策も、市場の変化や世情によって、一転して効果がなくなってしまうことも珍しくありません。

そのような状況でさえ、「この施策にこだわる」といった余計なこだわりが邪魔して、市場の変化に対応できなくなり、結果として成果が出ず、さらに個別の施策にこだわるという負のループが発生します。

新しい施策を始めてはやめ、始めてはやめ、といった姿勢も問題ですが、時にはリソースをかけた施策をやめるという判断も重要です。

あくまでも重要なのは結果であり、その過程ではないことに注意しましょう。

9.正しい知識を吸収し続ける

世間に出回っているWebマーケティングのノウハウには、残念ながら誤っているものも数多くあります。

以前は効果的であったが、現在は意味のない施策が存在するなど、情報は玉石混交です。

最新情報のキャッチアップは大変ですが、正しく見極めて採用しないと、成果が出ないばかりかマイナスの成果を生んでしまうことすらあります。

「自ら一次情報を取りに行く」「根拠をもとに情報を精査する」など、集めたデータを鵜呑みにせず、自ら情報を精査する姿勢が必要です。

そして、単に施策の表面だけをなぞるのではなく、その背後にある本質的な考え方に気づくことで、ブレない施策を打ち続けられるようになります。

10.最初から費用対効果を求めすぎない

Webマーケティングは成果が出るまでに、相応の時間がかかるのが普通です。

なぜなら施策それ自体は、商談や売上から遠いところにあり、最終的な目的地にたどり着くまでに時間を要するからです。

特に営業の考え方が根強い組織だと、費用対効果を短期で算出することが多いですが、それは営業活動が商談や売上に近く、成果がわかりやすいという背景があるからです。

もちろん、営業の考え方はとても重要なのですが、その考え方をWebマーケティングに持ち込んでしまうと、施策の効果が出るまでに成果判断をしてしまうというケースが生じます。

もしほとんどWebマーケティングに取り組めていない状況から始めるのであれば、想定よりも遠くに効果検証の期間を置き、とにかく手を動かすことを推奨します。

成果が出始めてある程度安定化した段階で、具体的に費用対効果を確かめるくらいが良いでしょう。

11.とにかく手数を打つ

「施策の方向性が合っていると思うが、なかなか成果が出ない」、これは手数が足りない時に陥る現象です。

社内ではWebマーケティングを順調に進めているつもりでも、外から見た時に「何か動いているようには見えない」といったことはよくあります。

思っている以上に、世間の感度は鈍く、そして限られた意識を狙うライバルは多いものです。

ユーザーに自社の存在を知ってもらうためには、とにかく手数を打って、アプローチの数自体を増やすしかありません。

Webマーケティングには「やりすぎ」という言葉は存在せず、常に手を動かすことが求められます。

もし「Webマーケティングに取り組んでいるのに、成果が出ない」と感じたら、まずは手数の不足を疑った方が良いでしょう。

まとめ

Webマーケティングを成功させるためのポイントをいくつか書いてきました。

最も大事なのは、「やりきる」というマインドと社としてのコミットで、この2つが欠けているとどんなに情報があっても、成果は出ません。

特に施策の立ち上げ時には辛く苦しい時期が続きますが、その時期を乗り越えるからこそ、強固な成果が出せるのです。

もしWebマーケティングに注力するのであれば、細かい施策から始めるのではなく、チーム内でマインドや体制といった土台について、共通認識を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。


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この記事を書いた人

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