「営業とマーケティングの関係性」を顧客獲得単価の観点から考えてみる

こんにちは、アイオイクスの石戸です。

普段はセールス/コンサルタントとして、お客様のWebマーケティング支援のご提案や施策の実施などを行っています。

最近、BtoBサービスを扱っている企業様からお問い合わせをいただくことが増えています。

そのような中で、ご担当者からこういったお話を伺うことがありました。

営業が強い組織なので、なかなかマーケティングに予算や人員が割けなくて…

「マーケティングにリソースを割かなければならない」と考えていても、過去の経験からマーケティングという新規の施策にシフトしづらいというのはよくあることです。

ここでの問題点は、「営業とマーケティングが別物として捉えられている」ことであると考えています。

そこで今回は、「営業とマーケティングは別物ではなく、一体として考えるべき」というテーマで、営業とマーケティングの関係性を解説していきます。

これからBtoBマーケティングに注力されたい企業の方の参考となれば幸いです。

前提:営業とマーケティングは別物ではない

まず「マーケティングにリソースを割けない…」という方にお伝えしたいのが、「営業とマーケティングは別物ではない」ということです。

マーケティングとは、営業活動の前工程であり、営業活動を円滑にするものです。

例えば、マーケティングで以下の成果を出すことができれば、営業コストは確実に下がります。

  • 自社のサービスを知ってもらう
  • 自社の考え方(価値観)に興味を持ってもらう

通常、物を買う際には、知らない誰かから教えてもらうよりも、家族や友人からおすすめしてもらう方が買いやすいはずです。

BtoBのサービスも同じで、知らない企業に話を聞くよりも、知っている企業にまずは話を聞きたいと思うのは普通のことです。

まずは自社のことを少しでも知ってもらい、そして声をかけやすくしてもらう。これがマーケティングの目的となります。

マーケティングを営業の前工程として捉えることで、マーケティングへの心理的なハードルはグッと下がるのではないでしょうか。

ビジネスの健全性を示す指標、ユニットエコノミクス

営業とマーケティングの関係を考えるにあたり、ひとつ知っておきたい指標があります。それがユニットエコノミクスです。

ユニットエコノミクスとは、「ビジネスの健全性を測る指標」のことで、主にBtoBサービスやSaaSのサブスクリプションモデルでよく話題に上がるものです。

ユニットエコノミクスは、顧客の生涯価値(LTV)顧客獲得単価(CAC)で割ることで求められます。

ユニットエコノミクスにおける顧客獲得単価(CAC)

ここで考えたいのはユニットエコノミクスそのものよりも、顧客獲得単価(CAC)という指標です。

顧客獲得単価は、「営業コスト+マーケティングコスト」で求められます。

例えば、以下のようなケースを考えます。

  • 営業コスト:人件費20万円
  • マーケティング:広告費用5万円

この場合、顧客獲得単価(CAC)は20万円+5万円=25万円となります。

ここで大事なのは、顧客獲得単価=「営業+マーケティングコスト」であることです。

「マーケティングは営業の前段階である」と書きましたが、顧客獲得単価という概念から考えると、顧客獲得を行う際には、マーケティングへの投資も合わせて行うのが通常といえます。

BtoBの購買行動は商談の前に、結果が半分以上決まっている

また、昨今のBtoBマーケティングの重要性を示すものとして、「BtoBの購買行動の結果は商談前に57%決まっている」というデータがあります。

※引用:The Digital evolution in B2B Marketing

結果が57%決まってしまっているということは、つまりマーケティングができていない企業は残りの43%の中で、勝ちにくい勝負を行っているということです。

これはなかなか衝撃なデータではないでしょうか。

アメリカの調査ではあるものの、日本でもBtoBマーケティングの必要性が高まっていることは間違いありません。

マーケティング:営業=57:43で予算を割り振ってみる

「BtoBの購買行動の結果は、商談前に57%決まっている」というデータを言い換えると、マーケティングと営業の影響力の比率は、57:43と言えるはずです。

顧客1社あたりの獲得コストを100万と仮定し、この57:43で割り振ってみると、結果は以下のとおりです。

  • 営業に全振りした場合:43万円分の効果
  • マーケティングに全振りした場合:57万円分の効果

結果だけを見れば、営業にすべてのコストをかけてしまうのは、100万円の効果を十分に発揮できていないことになります。

当然ながら、営業コストをゼロにすることはできませんし、マーケティングの費用効率を100%にすることもできません。自社の営業力やマーケティング力が50:50であるはずもありません。

しかし、それでも営業だけにコストをかけるのは、結果として効率が悪くなってしまうということは言えると思います。

営業が強い組織がマーケティングに投資する際の考え方

ここまで、以下の2点について触れてきました。

  • 営業とマーケティングは別物ではない
  • 営業だけに予算を割り振ってしまうのは効率が悪い

ここでお伝えしたいのは、結局のところ「営業だけでなく、マーケティングへも投資すべき」ということです。

営業の前段階としてマーケティングがあるなら、営業の準備としてマーケティングを行うことが必要となります。

一方で、営業が強い組織=営業効率が十分に高い組織が一気にマーケティングへと投資すると、マーケティング効率が上がるまでに苦しい期間を過ごすことになります。

そこで推奨したいのが、「浮いた営業コストをマーケティングの予算へと割り振る」ことです。

浮いた営業コストをマーケティングコストに割り振る

昨今では、不特定多数と対面で接することにリスクがあることから、対面でのアポが取りにくくなっています。

その結果、アポの件数や営業の移動時間が減り、営業コストが浮いているのではないでしょうか。

営業効率は下がったのに、営業コストは浮いている。こういった状況であれば、その浮いた営業コストをマーケティングに割り振ることが有効です。

マーケティングは積み上げ式の施策であり、一朝一夕で効果の出るものではありません。テレアポや飛び込みと比較すると、成果が出るのも遅いのは事実です。

一方で、アポが取れない中で営業活動に投資し続けるのは効率が悪く、将来的な顧客獲得単価(CAC)が高騰していくことが予想されます。

そこで営業からマーケティングへと少しずつ予算をシフトしていくことで、徐々にマーケティングの基盤ができあがり、中長期的に強い組織を作ることが可能になるのです。

営業活動で培われたスキルはマーケティングスキルへと昇華できる

「営業とマーケティングは別物ではない」と書きましたが、これは裏を返すと、「営業のスキルはマーケティングに活かせる」ということでもあります。

実際にマーケティング活動を行っていると、「顧客に近いマーケティング施策ほど、営業活動に近くなる」と感じます。

例えば、「商談時に話す内容をWebサイトにあらかじめ掲載する」「こまめに情報共有をする」など、少し場面が違うだけで、本質は営業活動に近いのです。

マーケティングにはマーケティングとしての作法やセオリーがあるものの、一旦その作法を覚えてしまえば、あとは営業スキルを昇華させることができます。

営業とマーケティングは表面上違って見えますが、本質は似通っているため、営業が強い組織ほどマーケティングに取り組む方が良いのです。

まとめ

今回は営業とマーケティングの関係性や、マーケティングへ投資することの重要性を解説しました。

私がWebマーケティングの支援をしていることもあり、ポジショントークのようにもなってしまうのですが、マーケティングへの投資の結果、営業が楽になることは肌で感じています。

もし「うちは営業が強いから、マーケティングに取り組むのは難しそうだ」と考えているのであれば、ぜひ視点を変えてマーケティングに取り組んでみてはいかがでしょうか。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。


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